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先日、衝撃的な新聞広告が出ていました。
(出展:http://news.nicovideo.jp/watch/nw2970537)
以前「複業採用」でも取り上げさせて頂いたサイボウズ社の青野社長からのメッセージです。
http://parallel-career.info/2017/02/12/fukugyo-saiyou/
複業採用だけでなく、色んな活動を通して「働き方」を推進されている会社です。
10年以上前から「働き方改革」に取り組んでおり、
「最大6年間の育児・介護休暇制度」
「副業は原則自由」
など柔軟な制度を設けてきた会社です。
青野社長も様々な複業や働き方のイベントにも積極的に登壇してお話をしてくれる方です。
※以前イベントでお見かけしたことがあります。
そんな青野社長が投げかけてくれた「働き方改革」に対する一つのメッセージ。
今やっている「働き方改革」が違うのではないか?
という事から改めて「働き方改革」とは何か?ということを考えてみたいと思ったので綴ってみます。
(出展:pixabay)
先ほど挙げた新聞広告は日経新聞への広告でした。
内容としては…
タイトルに「働き方改革に対するお詫び」と掲げて
とにかく残業はさせまいとオフィスから社員を追い出す職場、深夜残業を禁止して早朝出勤を黙認する職場、働き改革の号令だけかけて現場に丸投げする職場。なんですか、そのありがためいわくなプレミアムフライデーとやらは…。 私たちが伝えたかった「働き方」とはそういうことではないのです。メディアに登場し、全国で講演し、政府へ意見し、本を出してもなお、伝わっていない。
と書かれています。
また記事の後半では、サイボウズが独実に作っているアニメーションを是非見て欲しいとも訴えています。
働き方改革、楽しくないのはなぜだろう。(サイボウズ)
面白いので是非こちらは見て頂けるといいかなと。
また、下記の記事では直接青野社長へのインタビューもされています。
【社長直撃】一律の残業規制では何も変わらない。サイボウズが働き方改革異論広告で訴えたかったこと(BUSINESS INSIDER JAPAN)
青野社長に主張は記事を読んで貰えれば分かると思いますが
結論としては「一律で働き方改革をやるのを辞めませんか?」ということです。
プレミアムフライデーにしても、各企業の残業規制にしても…。
全くその通りだと思います。
プレミアムフライデーにしたって、「一律」で月末金曜日である必要性がどこにあるんでしょうか?
取りたい時に取れるように極力していけばいいだけだと思うんです。
それができないのは運用する側(企業)にとってバラバラに取られると業務上困るからですよね。
であれば、業務上困らないよう各々の企業で設計すべきではないでしょうか?
(出展:pixabay)
「働き方改革」=残業禁止
こういった動きが目立ちますが、『働きたい!』と思っている人にはこんな制度は毒でしかないです。
青野社長も触れていることですが、「多様化」をすることにこそ「働き方改革」の神髄があるのではないかと思います。
『バリバリ働いてスキルアップしたい20代若手の社会人』
『出産して子育てしながら、働きたいママさん』
『地方の実家の家業を継ぎつつも、会社で働きたい人』
それぞれの人生の選択肢が多様化している今の時代では、それぞれが仕事に求める要件も違います。
「何故働くのか?」
という解は一人ひとり本来は違うはずなんです。
行動経済成長期にあった大量生産・大量消費のモデル、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のような、等しく貧しかった時代。
こういう時代に存在した発展のモデルや幸福のモデル「良い高校行って、大学行って、大企業に勤めて、結婚して、家建てて幸せ!」といったものが既に崩壊しているのだから、この時代から続く「働き方」「幸せの在り方」などは見直されて当然だと思います。
「働き方改革」とはそれぞれが何のために働くのか?働く中で何が得たいのか?をきちんと考えていかねば見えてこないと思います。会社としてできることは、その考える機会や話をする機会をいかに作るか?そして、そこで出た意見をいかに業務を遂行する上で組み合わせていくのか?ということではないでしょうか。
(出展:pixabay)
はっきり言えば
やりたくないならやらなくていいと思います。
これは会社組織を経営する経営者が『どういう組織感(組織に対する価値観)を持っているか?』に寄るからです。
先ほどから触れている通り、青野社長は『多様性』を肯定しています。一方で『多様性』など不必要と思う経営者もいます。別に多様性などなくとも、高い業績を出している会社もあるし、社員の意見を必要としていない経営者も存在するんです。
そういった会社が別にいけないという訳でもないと思います。
だから無理してやらない
のが大事かなと思います
社会の目があるから…
採用する上で必要だから…
など色んな理由がありますけど、本質的な部分でズレていると、結局採用したって運用したって上手く行きません。
だからこそ、やりたい企業はすればいい(自社にどういう働き改革が必要か話合えばいい)し、やりたくないならやらなくていいと思います。
(出展:pixabay)
一方で労働人口が減り、多様化している社会の中で、今後も企業が「人」の力を必要とする以上、色んなタレントを巻き込んでいく必要があると思います。
そうする上では「多様化」する個々人の価値観に会社は合わせざる負えないといった事情があります。
こういう社会が変化していく中で、
旧来の考え方でもこれまで通り組織を発展させることができるかどうか?
それはやってみないと分かりません。
「働き方改革」に反対する!という企業があったって何ら問題ないじゃないですか。
『多様な価値観を受容する』とはまさにこういう事だと思います。その結果としてどうなるか?に関しては選択する各々の経営者が責任を持つことです。
明確な理由と意志の下、反対するのであればそれでいいと思います。そこに共感する人は働き続けるだろうし、入社もしてくれると思います。
一番ダメなのは「その気もない」のに流れに合わせていこうとする動き。
自社にどんな「働き方改革」が適合しているのか、ちゃんと考えもせずに『「働き方改革」=残業禁止』というありがちな他で見える回答を『正解』だと誤認して、結局誰も幸せにならない事をする結果になるからです。
もっと「働き方改革」について議論ができる場が必要なのかもしれませんね。
【参考/引用】
◆BUSINESS INSIDER JAPAN
【社長直撃】一律の残業規制では何も変わらない。サイボウズが働き方改革異論広告で訴えたかったこと(BUSINESS INSIDER JAPAN)
◆サイボウズ
働き方改革、楽しくないのはなぜだろう。(サイボウズ)
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